No.9/お使い。





身の丈が3メートル以上は軽くあり、普通の星人を遥かにうわまる体格
唯一、共通の物を感じれるのは、モザイク
しかし、そのモザイクは身体全体を覆っているため、姿かたちはほとんどわからない
まさにモザイクの塊であった。




「あ、あの二人殺されるって・・・あんなの、相手じゃ・・・」

草むらの中から、星人と戦う三島たちを覗いていた新井田がつぶやく




「三島さんたちに、モザイクが弱点って教えないと・・・」

西村がそう言うと新井田の手を引っ張った


「んっ!?・・・何、まさか・・・オレに行けって?」



顔を引きつらせながら新井田が言った、そして西村は軽くうなずいた

「むっ、無理無理!!! 絶っ対無理っっ!!!死ぬってっ、絶対!!!」



「スーツ着てれば、大丈夫だって、コレ着てれば・・・あの光当たっても死なないから」




新井田を説得しようとして言ったが、



「オレ、着てないし・・・それに、その服・・・どっかに落としてきたみたい」



それを聞いた西村は深くタメ息を吐いた。




・・・・ってゆうか、その服着てても・・・死にそうになってるじゃん、説得力ないって・・・
そもそも、あいつ等とは何の関係も無いし・・・絶対無理・・・



「そうだっ!!!」


物思いにふけっていた新井田は西村の声にビクッとした


「これがあったんだっ」


そう言うと西村は小さな機械を差し出した



「コレッ!コレ使って、透明になれるんだ、この機械で」



「えっ?・・・とうめい?」


新井田は信じていないようだったが、無理やりその機械を渡してスイッチを押した

すると新井田の姿は本当に消えた


「マジかよ・・・こんなんで、消えてるのか・・・?」





「いやいや、いくらこれで姿を隠せたとしてもだ・・・待てってっ!!」
「オレまだ行くなんて、言ってねぇぞ!!」

この期に及んでまだ抵抗する新井田に西村は言った


「もし・・・三島さんたちがやられたら、自分達だけじゃ、アイツ倒すの無理だろっ!!
・・・このままじゃアイツに殺されるって・・・」

そう言うと新井田の腕を強く握った

「イッッテ!!!ちょっと、やめろって・・・・ってゆうか何言ってんだよ、逃げればいいじゃん・・・
・・・そうだよ、オレがこんな所にいる意味ない訳だしっ・・・」




「こっからは逃げられない、って聞かなかった?
・・・・もし逃げたら、頭の爆弾で、死ぬんだよっ・・・それに時間だってあるし・・・」




なっ・・・んだよそれ!?爆弾・・・・確かにあの部屋で、そんなこと言ってたかも・・・・
そんなん信じれっかよ・・・



新井田は部屋に居たときのことを思い出した、あの時はパニック状態だった
しかし、確かに黒い玉には時間が表示されていたのを見ていた


時間?・・・何だよ、なんの時間だよ、・・・なくなったらどうなんだ? まさか、時間なくなったら死ぬとか?・・・


「はっ、逃げられないし、時間もない、どの道死ぬしかないってことか・・・」


「でも・・・あんなのに殺されるなんて、絶対・・・」




「イィィッッテッッ!!!??」


新井田の腕に激痛が走った


「オイィィッ!!!!やめっっ!!!!」


腕を握られていた、スーツを着ている西村の握力は尋常じゃなかった


「たのむっ!!もしっ、行かないなら・・・こ、このまま腕をっ・・・・」


新井田は痛みに耐えられずに、

「くそっ!!・・・わっかっ・・・たからっ!!」
「はなっせ・・・って」


仕方なく承諾。




姿を消した新井田は片手に妙な銃を持ち、物陰に隠れながらゆっくり星人のボスと戦う三島たちに近づいていった


・・・ちくしょう、何でオレが!?ホントに大丈夫なのか!?

やっぱ逃げるか?・・・でも逃げたら死ぬ、ってのも嘘だとは思えない・・・



それにずっと隠れてたって、時間!・・・あと何分くらいなんだ
・・・くっそ!!!やるしかないのか・・・



新井田は足が恐怖で振るえながらも、確実に近づいていった






くるぐぅぅぅううるなぁぁああ!!!!


星人の雄たけび、ボスなだけあって鼓膜が破れそうになるくらいデカイ声だ



それにひるまずに立ち向かう三島たち


「オイッッ!!! 内藤、大丈夫かっっ!!?」


「ぁあ、大丈夫だ・・・でもこれ以上攻撃を受けたら・・・」


「くそうっ・・・」


苦戦する三島たちだが、容赦なく襲ってくる星人
ガッ、ドゴッ!!!


「ぐあっ、う」


三島が殴られ、その場に倒れこむ


「三島ぁっ!!!」



ギョ―ン
ギョ―ン
ギョ―ン



もう一人の男、内藤が銃を乱射する




ビキッッ!!

バキンッッ!!!


命中するも全身を覆うモザイクの一部が壊れるだけで星人の身体は傷一つない


はづかしっっっ!!


モザイクが壊れ、肩が露出した星人は、はずかしそうに肩を手で隠し、そして顔の部分からぼんやり光を発していた



「ヤバイ、あの光・・・」


ビカッッッ!!!!!


内藤は急いで顔を覆い光が当たらないようにした


「くっ、うぅ!!!」





キュウウウウウウウウッッ


ドロッ・・・


スーツから妙な音がした、そしてスーツのあちこちに着いているボタンのような物からドロドロした液体が流れ出てきた。




「ス、スーツが・・・」


「・・・三島ぁ、スーツ壊れた・・・」





次の瞬間、星人が内藤に殴りかかる
ドチャッッ




「あ、内・・・藤」




バラバラになった内藤の肉片が三島の目の前に散乱した。





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